「歯並びを綺麗にしたいけれど、マウスピース矯正は痛いのではないか」と不安に思っていませんか。
透明で目立ちにくいインビザラインなどのマウスピース矯正は、従来のワイヤー矯正に比べて痛みが少ない治療方法と言われています。しかし、治療の過程で一時的に痛みや違和感を覚えるケースはゼロではありません。
本記事では、マウスピース矯正で痛みが発生する原因や、痛いときの具体的な対処法、やってはいけないNG行動を解説します。
事前に知識を持っておくことで、安心して矯正治療をスタートさせましょう。
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マウスピース矯正が痛いと感じる原因7つ
マウスピース矯正は比較的痛みが少ない治療法として知られていますが、装置を装着している期間中、全く痛みを感じないわけではありません。痛みの原因を正しく理解しておくことは、治療への不安を軽減するためにとても重要です。
ここでは、マウスピース矯正で痛みが発生する主な原因を7つのケースに分けて詳しくご紹介します。
歯が動くことによる痛み
マウスピース矯正で最も多く見られる痛みの原因は、歯が実際に移動することによるものです。
新しいマウスピースに交換した直後は、理想の歯並びに向けて歯に持続的な圧力が加わります。この圧力が歯の根元にある歯根膜(しこんまく)を刺激し、一時的な痛みを引き起こすのです。
一般的に、この痛みは新しい装置をつけてから2〜3日、長くても1週間程度で徐々に落ち着いていくケースがほとんどです。歯科医院で定期的に調整を行うワイヤー矯正に比べればマイルドですが、歯が動くメカニズム上、必要不可欠な痛みと言えます。
治療中のステップごとに適切な力がかかるよう綿密に計算されているため、過度に心配する必要はありません。
※従来の矯正治療における歯の移動スピードや治療期間については、当院のコラムでも詳しくご紹介しています。
ワイヤー矯正の期間はどれくらい?期間の目安や短く抑える方法を解説
マウスピースやアタッチメントが粘膜に当たる痛み
矯正治療に使用する装置の縁(ふち)が尖っていたり、歯の表面に固定する「アタッチメント」と呼ばれるプラスチックの突起が飛び出ていたりすると、お口の中の粘膜や歯茎に当たって痛むことがあります。
特に、装置の着脱時や会話をしているときに擦れやすく、場合によっては口内炎ができてしまう可能性もあります。
マウスピースの製造精度は非常に高いですが、患者さんのお口の形状によってはどうしても微調整が必要になることがあります。
装置が擦れてチクチクするような痛みがある場合は、我慢せずに歯科医師に伝えることで、装置の縁を削って滑らかにするなどの対応が可能です。
噛み合わせの変化による痛み
矯正治療が進んでいくと、歯の位置が少しずつ変化し、これまでとは噛み合わせのバランスが変わっていきます。
治療の途中の段階では、特定の歯だけが強くぶつかってしまうような一時的なミスマッチが起こるケースがあります。この状態で食事をするなどして歯に負担がかかると、噛んだときに鋭い痛みや違和感を覚える原因になります。
これは歯が計画通りに動いている証拠でもありますが、食事のたびに特定の歯に大きな圧力が加わるため、ストレスを感じる患者さんも少なくありません。
歯並び全体が整うにつれて、噛み合わせの偏りは自然と解消されていきます。
顎間ゴムの引っ張り感による痛み
治療の計画によっては、上下の歯並びのバランスを整えるために「顎間ゴム(がっかんごむ)」という小さな輪ゴムを装置に引っ掛けて使用することがあります。
このゴムの引っ張る力(牽引力)が強いため、装着した初期の段階では、歯だけでなく顎の関節や周囲の筋肉にまで強い引っ張り感や痛みを覚えることがあります。
ゴムの力に慣れるまでには数日ほどかかり、最初は強い締め付け感を覚えるケースが多いです。
指定された使用時間を守ることで、次第に筋肉や関節がその引っ張る力に適応し、痛みが和らいでいきます。
虫歯・歯周病の痛み
マウスピース矯正は取り外しが可能で衛生的な治療方法ですが、装着時間を守るために1日20時間以上はつけたまま過ごす必要があります。
そのため、食後の歯磨きや装置のお手入れが不十分な状態が続くと、マウスピースの内部で細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病を発症してしまう可能性があります。この場合、矯正による歯の移動とは関係なく、歯の神経や歯茎が炎症を起こして強い痛みが生じます。
マウスピースで密閉された環境は細菌にとって格好の繁殖場となるため、丁寧なセルフケアが欠かせません。痛みの原因が虫歯である場合は、一時的に矯正治療をストップして虫歯治療を優先することもあります。
抜歯した部分の痛み
凸凹の強い歯並びを綺麗に整えるためのスペースを確保する目的で、矯正治療の前に抜歯(主に小臼歯など)を行うケースがあります。
抜歯をした直後の傷口がまだ完全に癒えていない状態でマウスピースを装着すると、傷口が装置で圧迫されたり、食事の際に食べ物が当たったりして痛むことがあります。通常は1〜2週間ほどで傷口が塞がり、痛みは治まっていきます。
抜歯後のデリケートな期間は、装置の着脱も慎重に行う必要があり、無理な力をかけると再び出血したり傷口が痛んだりする原因になりますので、歯科医師の指示に従って慎重に過ごすことが求められます。
後戻りによる痛み
マウスピース矯正を成功させるためには、毎日決められた時間(1日20〜22時間以上)しっかりと装置を装着し続ける必要があります。
しかし、旅行や食事などの理由で長時間マウスピースを外したままにしておくと、歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」という現象が起こります。
後戻りした状態で再びマウスピースを無理に装着しようとすると、通常よりも過剰な圧力が歯にかかり、強い痛みを伴う原因となります。
わずか数日外していただけでも歯は予想以上に動いてしまうため、再び装置をはめるときに強い締め付け感や強い痛みを引き起こす大きな原因になります。
マウスピース矯正が痛いと感じたときの対処法
もしマウスピース矯正中に痛みが強くなったり、我慢できないほどの違和感を覚えたりした場合は、無理をせず適切な方法で対処することが大切です。
ここでは、日常生活の中で痛みを和らげ、快適に治療を続けるための効果的な対処法を6つご紹介します。
装置が合わない時は自己判断で進めず指示を仰ぐ
マウスピース矯正が進むにつれてアンフィットという現象が起こります。治療前のシミュレーションと実際の歯の動きにはわずかな誤差があり、矯正治療が進むにつれてその後差が積みあがった結果の現象です。アンフィットの程度が大きくなると装着時に強い痛みを覚えます。治療やシミュレーションの失敗ではなく、マウスピース矯正ではよく起こる現象で、歯科医師はアンフィットを確認した時点で再シミュレーションするか経過観察するか判断します。
強い痛みを感じた場合は、自己判断はせず、まずは歯科医院に連絡を入れましょう。
鎮痛剤を飲む
歯が動く初期の痛みや、装置を交換した直後の激しい痛みに対しては、市販の鎮痛剤(ロキソニンやアセトアミノフェンなど)を服用することで一時的に痛みを軽減できます。
ただし、鎮痛剤の成分(特に非ステロイド性抗炎症薬:NSAIDs)によっては、歯が動くために必要な炎症反応を抑えてしまい、結果として歯の移動スピードを遅くしてしまうケースがあります。
そのため、薬を飲む際は歯科医師に相談し、お口の状態に合った適切な鎮痛剤を処方してもらうか、服用頻度のアドバイスを受けるのが安心です。どうしても辛いときの一時的なレスキューとして活用しましょう。
痛む箇所を冷やす
装置の圧力によって歯や歯茎が炎症を起こし、じわじわとした痛みがあるときは、患部を外側から冷やす方法が有効です。
氷水を口に含んで優しく冷やしたり、冷たいタオルや冷却シートを頬の上から当てたりすることで、血流が一時的に抑えられ、神経の興奮が鎮まって痛みが和らぎます。
ただし、急激に冷やしすぎるとかえって刺激になることがあるため、マイルドな冷却を心がけ、氷を直接患部に長時間当てるようなことは避けてください。痛みがピークを迎える交換直後の数日間に特に効果的な応急処置です。
硬い食べ物を避ける
マウスピースの交換直後など、歯が敏感になっていて噛むと痛い期間は、お食事の内容を工夫する必要があります。
お煎餅やフランスパン、ステーキといった硬い食べ物や、何度も強く噛み切る必要がある食べ物は、歯の根元に大きな負担をかけるため避けるべきです。
この時期は、おかゆ、スープ、豆腐、うどん、ゼリー飲料など、あまり噛まずに飲み込める柔らかい食べ物を中心に摂取することで、食事の際の痛みを大幅に抑えることができます。
装置を外して食事をする際も、歯が非常にデリケートになっていることを忘れないようにしましょう。
口内マッサージをする
歯が動くときの緊迫感や、装置による圧迫感からくる痛みを和らげるために、お口の周りや歯茎を優しくマッサージする方法もおすすめです。
清潔にした指で、痛む歯の周辺の歯茎を円を描くように優しくもみほぐしたり、頬の上から顎の筋肉(咬筋)を軽くマッサージしたりすることで、お口全体の緊張がほぐれ、血行が促進されて痛みが緩和されることがあります。
強く押しすぎると逆効果になるため、気持ちいいと感じる程度の優しい圧で行いましょう。リラックス効果もあり、就寝前の習慣にするのもおすすめです。
歯科医院で適切な処置を受ける
痛みが何日も続いたり、日に日に悪化したりする場合は、決して一人で我慢せず、速やかに主治医のいる歯科医院へ相談してください。
マウスピースの縁が粘膜に当たって痛む場合は、医院で装置の形を少し削って整えてもらうだけで、すぐに痛みが解消されるケースがほとんどです。
また、自分では気づかないうちに虫歯や歯周病が進行している可能性もあるため、プロの目できちんと原因を特定してもらい、適切な処置を受けることが適切な解決策となります。
違和感を覚えたら放置せず、歯科医師に相談しましょう。
マウスピース矯正が痛いと感じたときのNG行動
痛みを何とかしようとして、自己判断で間違った行動をとってしまうと、治療期間が延びてしまったり、取り返しのつかないトラブルに発展したりすることがあります。
ここでは、痛いときにしてはいけないNG行動を2つ解説します。
マウスピースを長時間外し続ける
「痛いから」という理由で、自分の判断でマウスピースを何日も外したままにしたり、装着時間を極端に短くしたりすることは避けてください。
先述の通り、マウスピースを外している時間が長くなると、歯はすぐに元の位置へ戻ろうとする「後戻り」を始めます。
せっかく進んでいた治療がリセットされるだけでなく、計画通りの位置からズレてしまうため、再度装置をはめようとしたときに、さらに強い激痛を伴う原因になってしまいます。
最悪の場合、マウスピースが全くはまらなくなり、装置の再作製(追加費用や期間の延長)が必要になるケースもあるため、自己判断での放置は厳禁です。
鎮痛剤に頼り続ける
痛みを一時的に抑えるために鎮痛剤を飲むことは間違いではありませんが、根本的な解決をしないまま、何週間も毎日のように薬を飲み続けることは注意が必要です。
痛みの原因が「歯が動く正常な反応」であれば数日で治まりますが、もし虫歯や歯周病の悪化、あるいは装置の不適合によるものであった場合、薬で痛みを誤魔化し続けている間に症状が深刻化してしまう可能性があります。
また、長期の服用は胃腸などの内臓にも負担をかけます。薬の服用はあくまで一時的な応急処置として捉え、痛みが続く場合は薬に依存しすぎず、必ず歯科医院で適切な診察を受けるようにしてください。
マウスピース矯正が痛いのではないかと不安な方は、神戸市須磨区ののぶ歯科・歯ならび歯科にご相談ください
マウスピース矯正を検討されている方の多くが「痛み」に対する不安を抱えています。しかし、痛みの原因を正しく把握し、適切な対処法を知っておけば、過度に怖がる必要はありません。
神戸市須磨区の「のぶ歯科・歯ならび歯科」では、大人向け・子供向けマウスピース型矯正装置について相談を受け付けています。
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お子さんの早期の噛み合わせ治療については、コラム「プレオルソの効果とは?メリット・デメリットや適応症例をご紹介」にて詳しく解説しておりますので、ご家族で矯正を検討されている方はぜひ併せてご覧ください。